京都の西を走る嵐電を舞台にしたラブストーリー
映画『嵐電』ノベライズ
鎌倉から来たノンフィクション作家・平岡衛星は、100年前から京都を走る路面電車にまつわる不思議な話を集める取材を開始する。そこで出会うさまざまな人々や出来事、そして衛星自身の過去……。舞台となる嵐電沿線は、街の記憶を乗せて妖怪電車が行き来する摩訶不思議な空間だった。そんな恋愛映画のノベライズ本では、登場人物ごとに章を立て、よりドラマチックに、より繊細に、それぞれの人物の心の動きを描き出す。
映画は、井浦新主演、鈴木卓爾監督で、5月24日より順次全国公開。
『小説 嵐電』は、映画「嵐電」から新しく生まれた物語である。手がけたのは『なつぞら』ノベライズの木俣冬。
『路面電車がどれほど魅力的な映画的被写体であるか。そんなことは百も承知の鈴木卓爾は、面と向かってそう主張することに若干の照れを感じているかにみえる。役者たちはといえば、女も男も、その監督の照れを聡明に共有しあっている。それがこの映画のつきぬ魅力にほかならない。』蓮實重彦(映画評論家)
【著者プロフィール】
木俣 冬 (きまた ふゆ)
文筆家。映画やテレビドラマ、演劇に関する取材やインタビュー、ノベライズ執筆などを行う。
ノベライズに「連続テレビ小説 なつぞら」、「コンフィデンスマンJP」、「マルモのおきて」、「シュアリー・サムデイ」、「TRICK劇場版」、「眠れる森の美女」、など。
著書に「みんなの朝ドラ」、「挑戦者たち トップアクターズルポルタージュ」など。東京と祖母の生まれた京都の二拠点生活を送っている。
新書判 並製 232頁 定価900円+税