1943年、海を渡り酷寒の中国東北部で訓練を積み、見習い士官となった北村青年は山西激戦区の橋頭保の守備を命じられる。彼は復員までの2年半、数々の戦闘、部下や上官との交流、敗戦後の苛烈極まる撤退まで詳細なスケッチを含め逐次記録していた。帰国後まとめられた資料を書籍化、70年余の時を経て蘇る中国大陸戦線記。
● 内容紹介
〈上 巻〉
〔Ⅰ〕初年兵教育より石門予備士官学校へ
〔Ⅱ〕石門予備士官学校・見習士官へ
〔Ⅲ〕実戦部隊勤務 ついに陜縣橋頭堡へ
〔Ⅳ〕陝縣橋頭堡
○著者 北村北洋三郎(きたむら ほくようさぶろう)
大正12(1923)年、滋賀県生まれ。
三重高等農林学校繰上げ卒業後、北支派遣軍として中国大陸へ。現地での初年兵教育を経て幹部候補生試験に合格。昭和20年8月、少尉任官。昭和21年5月2年半の軍隊生活を終え復員後、同志社中学校教諭を務める。昭和54年2月心筋梗塞のため急逝。享年57歳。編者北村龍は長男。
A5判 並製 432頁 口絵6頁(上巻)