著者の黒沢賢一先生がテレビに出演されました!
BS日テレ「片岡愛之助の解明!歴史捜査」2016年2月25日放送
はじめに
何年も前から「桜田門外の変」を調べようと想い、文献を探し回ったが、それについて詳しく述べた本は、ほとんど出版されていなかった。
「幕末の大老・井伊直弼が江戸城桜田門外で水戸の脱藩浪士らによって暗殺された」
歴史の教科書でも、たった一行でのべられるだけのこの事件については、今なお、定説や学説、統一的な見解というものがなく、事件をどうとらえるべきかということについては、全くといっていいほど議論されていなかった……
(省略)
しかし、要人の暗殺は、テロである。この事件がこれまであまり議論されてこなかったのは、テロによって新しい時代がきずきあげられていったとういう負の事実は、なるべくふれないで、そっとしておいた方がいいという歴史の『密約』があったからかもしれない。
それでも、事件に関わった志士たちの中に気になる人物がいた。
黒沢忠三郎
黒沢寛蔵
黒沢五郎
これらの先人たちと私は、もしかしたらどこかでつながっているのかもしれない。その人物たちが主人公となった事件とは、どのようなものか。それが桜田門外の変を追ってみようと思った動機であり、難解で理解しにくい幕末史の一つの出来事をできるだけわかりやすく開設しようと試みたのが本書である。
桜田門外の変までの事件前史と事件の詳細、脱藩士たちのその後を追っていこう。
事件から150年過ぎた夏の日に 黒沢賢一
目次
第一章 水戸脱藩士が見た幕末『桜田門外の変』前史
第二章 雪の桜田門あの日、何が起きたのか
第三章 その後の水戸脱藩士時代を動かした幕末の脱藩士