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「読売新聞」 2013年9月1日号文化面
彬子女王 編
彬子女王殿下が文化財を支える意味を識者に問う――
デジタル技術が進み、ライフスタイルも近世・近代とは大きく異なる現代において、文化財を作り、伝え、守る人びとが一堂に集い、伝統文化を支える意味を問う。
伝統工芸・伝統芸能や神事、デジタル技術を駆使した新たな取り組みなど、伝統文化や文化財をとりまく現在と未来をみすえた立命館大学アート・リサーチセンター国際シンポジウムの成果。
【掲載内容】
序文 * 彬子女王
第一部 デジタルとアナログ共存の意義
日本の染織品の現在・過去・未来 * 吉岡幸雄(染織家・染司よしおか五代目当主)
和菓子文化の伝承 * 中山圭子(虎屋和菓子資料室虎屋文庫学芸員)
床の間芸術の美を伝えて * 関地久治(墨仙堂代表取締役)
文化財保存に資するコロタイプ技術と今後の課題 * 山本 修(㈱便利堂コロタイプ工房長)
若冲への頌歌 * ジョー・D・プライス(日本美術コレクター・財団法人心遠館代表)
無形文化財の保存 * 赤間 亮(立命館大学教授)
第二部 モノの記憶を残す方法
守るべきもの * 千 玄室(裏千家今日庵十五代家元)
漆――有形・無形の伝え方 * 室瀬和美(漆芸作家・目白漆芸文化財研究所所長)
つくり手としての竹工芸の継承 * 田辺小竹(竹芸作家)
繰り返しの美学 * 河合真如(神宮司庁広報室長)
記憶の場と歴史の場――大英博物館の試み * ジョン・マック(イースト・アングリア大学教授)
縄文世界の土偶とその展開 * 原田昌幸(文化庁美術学芸課主任文化財調査官)
デジタル画像の課題と展望 * 青柳正規(国立西洋美術館館長)
バーチャル京都で歴史都市京都の景観を継承する *矢野桂司(立命館大学教授)
あとがき * 彬子女王
【編者プロフィール】
彬子女王 (あきこじょおう)
1981年、三笠宮崇仁親王殿下の孫、寬仁親王殿下の第一女子として生まれる。
学習院大学卒業後、オックスフォード大学マートン・カレッジに留学、海外に流出した日本美術について調査・研究し、2010年オックスフォード大学より博士号を取得。
2009年よりグローバルCOEプログラム「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」(立命館大学)PDとして勤務、現在立命館大学衣笠総合研究機構招聘研究教員、慈照寺研修道場美術研究員。
在外日本美術コレクションや文化交流史を専門とする研究のかたわら、一般社団法人「心游舎」を設立し、子供たちに日本文化を伝える活動をしている。
四六判 上製 352頁