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「茶華道ニュース」 2014年2月15日号
矢部良明 著
教養豊かな戦国武将たちによる、「名物」を駆使し、「創意」に満ちたその茶の湯とは、いったいいかなるものであったのか。歴史的変遷を背景に、武家茶の湯が拠って立つ立脚点を解き明かす。
【目 次】
序章 鎌倉・室町時代の武将の唐絵・唐物の趣味
一、武家累代の重宝、唐絵の「半身布袋」
二、民間に移動した後の半身布袋図
三、鎌倉幕府執権・金沢貞顕の唐物好み
四、宋元時代の文化に憧れた鎌倉・室町の武将たち 他
第一章 さまざまな茶の湯と関係をもった室町武将たち
一、複雑化する工芸の概念、機能と鑑賞
二、多様化する茶の湯
三、土豪・古市澄胤の茶の湯
四、冷凍寂枯を謳う茶の湯の勃興 他
第二章 松永久秀・天下を望む武将の茶の湯
一、梟雄・松永久秀の茶の湯
二、久秀の開庵の茶会
三、若狭屋宗可の茶の湯点前と振る舞われた会席料理
第三章 織田信長・天下の覇権を握った武将の茶の湯
一、武家世界を支配する新たなる名物体系を樹立した織田信長
二、信長が敷いた茶の湯御政道のこと
三、信長の茶の湯
四、織田家の文化基盤 他
第四章 豊臣秀吉・天下の覇権を握った武将の茶の湯
一、秀吉に宿る三人の茶人
二、足利幕府由来の唐絵を尊重する秀吉
三、茶道具では武野紹.の事跡を尊重する秀吉
四、秀吉が収集した茶壺と茶入 他
第五章 徳川家康・天下の覇権を握った武将の茶の湯
一、とんと茶の湯には深入りしない徳川家康
二、家康と古田織部
三、『駿府御分物御道具帳』に見る家康所持の茶道具
第六章 地方に跋扈した有力武将の茶の湯
一、史料に乏しい地方武将の茶の湯
二、山口の大内氏、その茶の湯の推移
三、天文年間、地方の支配者の茶の湯いろいろ
四、能登に拠点を張る丸山梅雪の茶の湯 他
第七章 桃山時代に活躍した戦国武将たちの茶の湯
一、豊臣秀吉を介して、武将の創作茶の湯を覗く
二、古田織部・武将茶人が茶の湯界のリーダーになる
三、桃山時代を代表する武将茶人
戦国武将茶の湯史略年表
四六判 並製 300頁・口絵カラー