未公刊の茶書・茶人の消息・茶会記を発掘・翻刻し、茶の湯研究の活発化を目的として発足した茶書研究会の研究会誌。
82年ぶりに発見された「津田宗及筆 信長茶会記」の翻刻と研究論文を収録!
天正2年5月2日に京で開かれた織田信長の茶会を津田宗及が書き留めた記録が発見された。
信長の茶会の記録としては9例目、献立が載るものでは3例目。
道具の取合せは、松井友閑が担当。そのほか「餡つけ鱒」という従来未確認だった料理が見られるなど、新知見満載の新出史料を公開。
この新発見については、「朝日新聞」「読売新聞」「毎日新聞」「日本経済新聞」「産経新聞」他、多数のメディアで紹介されています。
そのほか
・津田宗及の子で大徳寺住持を務めた江月宗玩の茶法書『前大徳江月和尚茶湯之記』(岡 宏憲)
・明治期に活躍した検事・弁護士で茶人でもあった高谷宗範(恒太郎)の講演記録(廣田吉崇)
・『山上宗二記』の「又十体」を注釈した『もしほ草』(廣田吉崇) 等、充実の論考を掲載
【掲載内容】
史料 『もしほ草』 翻刻 茶書研究会 解題 廣田吉崇
史料 『前大徳江月和尚茶湯之記』 翻刻・解題 岡 宏憲
史料 『和泉草 四・五』 翻刻 將積祝子 魚住啓子 益本和子
史料 『古織流茶道主客一日草』 翻刻 中西亮介 宮脇真彦 湯浅 孝 解題 廣田吉崇
史料 『茶道講演』『茶道講義二・三・四』 翻刻・解題 廣田吉崇
研究ノート 新発見の津田宗及筆信長茶会記 宮下玄覇
茶書紹介 『不昧公名物茶會記・不昧侯茶會記・大圓庵茶器扣』 米澤義光
新刊紹介 『茶書は語る』 岡本文音
茶書研究会 編
152頁