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「茶華道ニュース」2017年9月15日号
重要無形文化財保持者(人間国宝)の父の下で学んだのち、二代長野垤志を襲名。
長年にわたり和銑(わずく)を用いて茶の湯釜を制作してきた著者が、茶の湯釜とは何かについて、初心者にもわかりやすく説く。
芦屋系(筑前・博多・肥前・石見・越前・伊勢・河内・伊予)、天命系(佐野・小田原・伊勢)、都市の釜師(京三条釜座・奈良・名古屋・江戸・金沢)、東北の鋳物産地(津軽・南部・仙台・山形・高岡)など、産地による特徴や時代の変遷、和銑と洋銑のちがい、鐶付の種類や特徴、茶の湯の哲学を体現する文様と地膚の美学、茶事・茶会における釜の扱いなど、釜への熱い思いを語る。
【内容目次】
第一章 鑑賞と鑑定
第一節 茶の湯釜とは
第二節 釜の見方について
第三節 釜は亭主の代わりをするか
第四節 和銑釜と洋銑釜
第五節 写し釜と贋作の違い
第二章 好みと美学
第一節 好み釜について
第二節 流派の釜
第三節 釜作者のことなど
第四節 釜の産地
第三章 文様と様式
第一節 文様と膚の釜
第二節 釣釜と五徳据え
第三節 炉釜について
第四章 茶事茶会と釜の扱い
第一節 大寄せ茶会と釜
第二節 釜の扱い
第三節 近代と現代の釜
【著者プロフィール】
長野 垤志 (ながの てつし)
1941年、鋳金家で重要無形文化財保持者長野垤志の次男として生まれる。本名長野裕。
2001年、二代長野垤志を襲名。
1970年より日本伝統工芸展に出品、以後、同展、伝統工芸日本金工展、東日本伝統工芸展などで受賞を重ねる。個展多数。
日本伝統工芸展監査委員、元東京芸術大学講師、「茶の湯釜研究会」主宰。
著書に『茶道具の世界8 釜─炭道具』(淡交社)他、共著多数。
B5判 152頁(口絵カラー25頁) 並製