大野富次 著
教科書で習った人物像・歴史観に一石を投じる衝撃の書!
犬を連れた上野の銅像のイメージから、庶民派の英雄として親しまれている西郷隆盛。「維新の三傑」に数えられる西郷だが、その実像は謎に包まれている。
歴史の真実は敗者の立場に立ってこそ見えてくる、と主張する筆者は、維新の英雄とされる西郷に疑問を投げかける。史料に掲載された西郷の行動を検証し、その実像に迫っていく。とりわけ、龍馬暗殺の容疑者を、定説とされる人物も含めて一人ひとり検証し、否定していくくだりは圧巻。はたして西郷は龍馬暗殺の黒幕なのだろうか?
西郷との交流を示す、新発見の坂本龍馬の手紙全文を掲載するほか、付録として、西郷の詳しい年表やゆかりの地の情報も付く。
【目次】
第一章 謀略家としての顔
第二章 龍馬暗殺の真相Ⅰ
第三章 龍馬暗殺の真相Ⅱ
第四章 戊辰戦争の火付け役
第五章 偽「錦の御旗」の威力
第六章 江戸城無血開城の真実
第七章 東北での光と影
第八章 国事からの逃避
第九章 賊から維新三傑へ
付録 西郷隆盛年表/西郷隆盛ゆかりの地
【著者プロフィール】
大野 富次(おおの とみじ)
歴史研究者・郷土史家。群馬郷土史研究所主宰。
1945年、群馬県沼田市生まれ。群馬県高崎市在住。
群馬銀行勤務を経て、実用書・医学書の販売会社を経営。
主な著書に『松陰の妹二人を愛した名県令・楫取素彦』(日刊工業新聞社)、『剣豪・上泉信綱の魅力』(「歴史読本」掲載・新人物往来社)、『真説龍馬暗殺・その後』(叢文社)、『今こそ知りたい!真田幸村50の謎』(KADOKAWA)、『文化勲章者の背信』(新風舎)ほか多数。
四六判 並製 180頁 定価1,800円+税